10年ぐらい前だったか



私が《親友K》と組んで
全国TNR一斉を始めたころ



地域猫活動を推進している
在京団体の代表者から



「みなしごの中谷は
TNRありきだから



いつか地域住民と
大きなアツレキを生む!



そ~なったときに
不幸になるのは野良猫だ!」



・・・と



それは
それは
いたるところで



悪口を
言われまくったことがあります。



。。。。。。。。。。。。。。。




確かに・・・当時の私も



すべての野良猫たちが
地域の人々から認められ



地域猫として生きていくことが



一番いいことだと
思っていましたよ!



・・・だけど
そんなに簡単に



地域住民からの同意が
得られないのが現状
※それは今も変わらん



地域住民を説得する
ハードルは非常に高く



地域住民への説明会などに
手を取られ



モタモタと
足踏みをしていたんじゃ



野良猫たちに発情が来て



妊娠して
子猫が生まれて頭数が増え



さらに
住民から嫌われていくのは



明白だったし



その時点で
すでに私は



《元宇品案件》の成功例を
持っていたしね♪



※※元宇品案件とは
2010年
広島市南区元宇品にある
瀬戸内海国定公園内の
海辺と山中にいる野良猫をめぐる
無責任な餌やりと
住民との争いに私が介入し



福島原発の救援活動が
落ち着いた2012年から
1年かけて
犬猫みなしご救援隊が
元宇品一帯に生息していた
300匹の野良猫のTNRをし



翌年の春に
子猫が数匹しか
生まれなかったことで
※それまでは
春になると子猫がワラワラいた



町内会の役員さんたちから
喜びの声をいただき
初のTNR成功例になりました。



ついでに
自慢してしまうと(笑)



この《元宇品案件》こそが



野良猫問題の解決法はない
・・・と思い込んでいた



当時の



広島市の愛護センターの職員の
度肝を抜き



広島市の地域猫活動の
いしずえとなり



そこから
広島県内全域へと飛び火していき



今の
《広島県の地域猫活動》へと
つながっていった



晴れやかな
《TNR実績》なのです。



自慢話が
長くなりましたが(笑)



そんなこんなで
私的には



笑われよ〜が
悪く言われよ〜が



『TNRを広めるべきじゃ!』
・・・と言う気持ちは



今現在も
ゆるぐことがないので



そのために東へ西へと
飛び回っている次第です。



。。。。。。。。。。。。。。。




この10年の間に
《親友K》と私の努力が実り



多くの
団体や個人ボランティアが



TNRをするようになるという
よい結果も生んでいますが



同時に



例の
《スキマ産業獣医》が現れ



悪い結果も
出てしまいました。



。。。。。。。。。。。。。。。



スキマ産業獣医に
手術を依頼した人々から



《手術をしたのに》



「発情がきた・・・」
「出産した・・・」
「子宮蓄膿症になった・・・」
※栃木拠点でも
TNR後の子が出産した。



・・・などや



「麻酔量が多すぎて死んだ」
「出血が止まらず死んだ」
「腸が出て死んだ」
「間違って尿路を切られた」



・・・などなど



手術を受けた子が
ものすごい不幸になった話が



いっぱい
入るようになったのは



2年ぐらい前かな・・・



。。。。。。。。。。。。。。。




『そんなヘタクソな
手術をしとる病院はどこ?』



・・・と聞くと



「元・保健所センターに
勤務していた獣医がやってる



スペイ専門の
〇〇スペイクリニック!



ええぇぇぇぇ〜〜



元・保健所センターにいた
獣医が手術をする???



そいつらは



不妊手術と
他の手術は別モノと考えて



不妊手術を
甘く考えているんだろうけど



お腹を開ける以上
臓器を摘出する以上



腫瘍摘出も子宮摘出も同じで
手術は手術



簡単なわけがありません!



手術の経験がない
ペーパー獣医が



動画を見て覚えたり



1ヶ月2ヶ月
どこかで研修したぐらいで



完璧な手術ができる道理は
ないじゃろ!



そんなもん



車の運転免許証を
持ってるだけの



ペーパードライバーが



1ヶ月2ヶ月
路上運転をしたからって



いきなり
首都高は走れんじゃろ??



猫も十匹十色
お腹の中も十匹十色



もしものことが起きたら
ど〜対処するん?



あの伝説の
山口獣医科病院で勤務していた



不妊手術のスペシャリストの
獣医師たちですら



昼夜を問わず
手術に手術を重ねて



1000匹手術経験を踏んで
やっと1人前かな?



・・・と言われる
厳しい世界ですよ!



。。。。。。。。。。。。。。。



・・・なのに
スキマ産業獣医は



屁みたいな手術経験のみで
TNRの手術をする・・・



しかも



どこから生まれる自信なのか
知らんが



私たちと同じように



地方に出かけて
手術をしたりもする・・・



そのくせ
最近
スキマ産業獣医の世界では



あとあと
クレームを言われないための



自己防衛策として



【私たちは野良猫の手術を
目的としているので】



《飼い猫や
譲渡対象の子の手術は
いたしません》



・・・と
言ったりしているんだそう



それって
100%野良猫なら



術後に死んでも
バレないからってこと???



野良猫だから



元々どんな病気を
持ってるかわからないから



手術で死んでも
仕方ないねってこと???



もちろんね



麻酔で死んでしまう子は
ゼロではないですが



私の経験では



5000匹に1匹ぐらいの
割合だし



そもそも
重い病気を持っていたら



捕獲器の中の食べ物になんて
引っかからんしね!!



。。。。。。。。。。。。。。。



獣医師だからと言って



手先が
器用・不器用もあるし



もちろん
得手・不得手もあるから



誰でも
手術ができるわけではないのに



ここ数年
雨後の竹の子のように




ポコポコポコポコ
スキマ産業獣医が生まれてきて



スキマ産業獣医に
くっつく



《安い愛護団体》も
驚くほどいっぱいあって



私たちの夢を乗せていた
TNRの世界は



悪化の一途をたどり



もはや
手のつけようがない感じ!



。。。。。。。。。。。。。。。



これまで



《縫ったお腹が開いた》
・・・とゆ〜話は



散々聞いていたし



実際にうちにも
縫った箇所が開いている子が



来たことがありますし



つい最近も



とある
スペイクリニックで



地域猫の助成金を使って
4ヶ月前に手術をした子が



《不適切な糸を使ったために》
繰り返し炎症が起き



子宮断端炎になって



一気に出血したって不幸も
起きたので



スペイクリニックの
恐ろしさは



私もしびれるほど
わかっていましたが



《ついに》《ついに》



「TNRの手術を受けた後に
縫ったところから内臓が出た」



・・・って子が
栃木拠点にやって来ました。



この子の引き取りの相談を
受けたとき



正直言うと私は



『内臓が出る??』



本当に
そんなことが起きるん??



・・・と半信半疑でした。



。。。。。。。。。。。。。。。



今回



縫合箇所が破れて
中身が出てきた原因が



単純に
縫合の失敗なのか



不適切な糸が原因で
炎症が起きて



腹筋や皮膚が我慢できず
破れたのか



そこらは
明確にはわかりませんが
※私は不適切な糸による炎症が
原因だと思ってます。



私が
この目で見たので



中身が出ていたことは
間違いありません・・・



。。。。。。。。。。。。。。。




それは
広島に近い県で起きました。



。。。。。。。。。。。。。。。



4月19日



栃木拠点への移動中
私のもとへSOSが入りました。



「助けてください!



スペイクリニックで
手術をした子のお腹から



内臓が出てるんです!」



相談者は
相当ショックを受けており



手術をあっせんした
愛護団体にも



手術をした獣医にも
連絡もしたくないし



二度と関わりたくない!!
・・・とのこと



いつ手術をしたのか
どこで手術をしたのか



ホンマに
内臓が出ているのか等々



詳細を聞き取りながら
同時に



広島本部の従業員の中で
動けそうな人間を考え



私は
受け入れの準備をしました。



。。。。。。。。。。。。。。。



4月20日の夕方
相談者がその猫を捕獲



その日の夜
うちの者が引き取って



そのまま待機して



翌4月21日



朝一番の新幹線で
栃木拠点に連れて来る



その日は
栃木拠点TNR一斉



獣医師が3人もいるから
いろんな意見が出て



対処も
スムーズに決めれそうだし



第一
責任者の私もおる・・・



ヨシ!!



。。。。。。。。。。。。。



4月20日夜
相談者から引き取る際



キャリーに移し替える前に
うちの者が送って来た写真です。
↓  ↓  ↓  ↓



捕獲器の下から撮ってます。
↓  ↓  ↓  ↓




1




右側が頭の方向で
後ろ足の間に



確かに・・・
肉状のものが出とる・・・



。。。。。。。。。。。。。



この子は
風呂敷包みされたキャリーで



4月21日お昼前に
栃木拠点に到着しました。



手術は



TNR一斉のお昼休憩中に
することにしました。





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悪臭が鼻をつきます。



出ていたものは
どうやら脂肪のようです。



皮下脂肪ではなく
お腹の中の脂肪・・・



縫ってあるハズの



腹筋も破って
皮膚も破って



出てきた
お腹の中の脂肪・・・






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腸ではなかったので
手術は早く終わりましたが



いや~~~~ホンマに



こんなことが
起きるんですね!!





20240421_155833




残っていた
ナイロン糸も取りましたし



出ていた脂肪だけでなく



腐っていた他の部位も
丁寧に切除したので



大きな傷に
なってしまいましたが



手術は
無事終わりました。



私は
写真を撮っただけですが



ものすご~
疲れました・・・



。。。。。。。。。。。。。



そして
3日後の昨日4月24日




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馴れてないので
傷口チェックも大変でしたが





20240424_172445





傷もキレイで
糸の反応もなく



予後良好なようです。




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九死に一生を得た
この子の名前は



《あいちゃん》



この子の無事を願って
栃木拠点まで



連れて来てくれた
うちの者の名前を一部拝借して



私が命名しました。



。。。。。。。。。。。。。




「TNRの手術をした子の
お腹から内臓が出た!」



・・・・という話は
事実でした。



皆さま!



TNRの手術をするなら
野良猫の無事を第一に考え



ちゃんとした
手術の腕を持ち



不適切でない糸を使ってくれる
病院を選びましょう!



TNRの手術をする際
重きを置く点は



手術代より
野良猫の命の方です!