三宅島TNR一斉を終え



私は今
新幹線で広島へ帰宅中っす♪



三宅島は



太平洋に浮かぶ
人口約2000人の島で



《火山島》としても有名です。



直近の噴火は
2000年(平成12年)



このときの噴火では
島内全域に火山ガスが発生したため



全島民に対して
島外への避難指示が出て



避難指示が解除され
島に戻れたのは5年後とのこと。



そんな三宅島の
噴火の歴史を見ると



そろそろ
噴火するころなんだそうで



三宅島のボランティア
にゃんこの会のメンバーたちは



噴火の可能性が高い分



《確実に》
TNRが進む方法として



私を頼ってきたのが
三宅島TNR一斉の始まりです。



最初はトントン拍子に
手術が進んでいきましたが



3回目の
TNR一斉ぐらいから



「手術はしたいが
手術代は出せない」



・・・とゆ〜
ケチな餌やりが増え始め



6回目の
TNR一斉ぐらいからは



「タダでも手術はしない」



・・・とゆ〜
ドケチ以下の餌やりが増え始め



それも踏ん張り



ようやく
今回ぐらいから



いわゆる
《猫多頭飼養崩壊現場》に



着手するレベルにまで
進みました。



そ〜なると



民間だけでは
崩せない現場も出てきて



三宅村役場と
東京都の保健所に



頑張ってもらうしかないんじゃが・・・



三宅島は東京都なのに



動物愛護行政は
驚くほど遅れており



無責任な餌やりや
多頭飼養崩壊者が



なんの行政指導も受けず



のうのうと
猫を増やしている現状



今回なんかも
必然的に状態が悪い猫ばかりで



その子たちを見たら
腹が立って腹が立って・・・



『役場はなにしとん?』



「なにもしてくれません!」



『なんだと???』



今回は
さすがに業を煮やし



三宅村役場に乗り込みました。



とにかく私は
働かん行政職員が大嫌いなんでね!



次回の
三宅島TNR一斉までに



三宅村役場の職員が



無責任な餌やりと
多頭飼養崩壊者に対して



なんらかのアクションを
起こしてくれることを



私は期待している次第です。



。。。。。。。。。。。。。。。




TNR一斉の直前に
3匹の妊婦が出産しており



会場には
7匹の赤ちゃん子猫が居ました。
※死産2匹



室内閉じ込め多頭飼養崩壊の
赤ちゃんには



近親交配の特徴が
いろいろ出ていて




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毛色が薄く
クラッシックタビーも



近親交配の代表です。



この子たちの飼い主は



生まれた赤ちゃんを
海に投げ捨てるヤツだから



このきょうだいたちは
返しません!



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出産直後の
お母さん猫の子宮です。



こんなに大きくなり
太い血管を何本も新生させ



お腹の中で育て上げた
赤ちゃん子猫を



海に投げ捨てるなんぞ



『それでもお前は人間か?』





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見てください!
この太い血管を・・・



これを見たら誰でも



妊娠・出産は
ラクじゃないとわかるハズ!



。。。。。。。。。。。。。。。



ケガをしていたオス猫




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発情期のケンカ傷です。



経験豊富な私的には
これぐらいは朝飯前で治しますが





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今日までの痛みを
ど〜してくれるんや?



・・・と思うわけですよ!





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この子は
なんらかの理由で骨折しており



その骨折した手を
着きながら歩くために



皮膚が擦れてコレ・・・





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傷口から血液や体液が出て
周りの毛も抜けてます。




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キレイにして
魔法の薬を塗りました。




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これで
擦れた皮膚は治りますが



どんな歩き方をするかによっては



今後
断脚も考えねばなりません。




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この子は肉球に
好酸球肉芽腫・・・



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手も足も4本とも
好酸球肉芽腫



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汚れを取り除くと
肉球は爆発したカス・・・



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痛そうでしょ・・・



・・・でも
好酸球肉芽腫は治るんです。



毎日きちんと
薬を飲ませるだけで



簡単に治るんです。



。。。。。。。。。。。。。。。




状態が悪い子



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パット見
小ぎれいな子ですが



顔を正面から見ると




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両方の鼻の穴は
塞がってます。



今回は



こんな子が
何匹も居ました・・・





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この子は
目も鼻もふさがれていますが



なんと!



原因は風邪ではなく
体調不良による脱水・・・



腹腔内も
カッサカサで・・・



死ぬ寸前でした。




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この子も
体調不良により



長い期間クチが閉じず
出たままの舌は壊死




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自分ちの猫が
こんな状態なのに



知らんぷりできる精神が
私にはわからん!



。。。。。。。。。。。。。。。




またもや
臍ヘルニア(デベソ)




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この家の子は
TNR会場には今までも来ており



半数が臍ヘルニアでしたが



今回来た子たちは
全員臍ヘルニアでした。



臍ヘルニアって遺伝するの??
それとも環境???





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開いてる穴は
そこまで大きくなかったけど



しっかりと
腸が出ていました・・・




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写真では
わかりにくいですが



臍ヘルニアが大き過ぎるからか



オス同士のケンカの際に
引っかかれた痕がありました。




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そのとき
破れなくて良かったと思います。



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整復後に
皮(皮膚)が余りまくりました。



皮膚や脂肪を切り捨てることは
良いことではないけれど



こんなに皮が残ったのでは
生活の質が上がらないだろうから



私の責任において
切り捨ててもらいました。




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止血しながら
丁寧に切り捨てました。




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こんなに大きなきずになりました。



子猫のときに
整復しておれば



こんなことには
ならんかったのに!!




。。。。。。。。。。。。。。。



卵巣は
普通にありましたが



片方の子宮が
見つからない子がいて



癒着してると思って探したら
なんと!



子宮が破れて
脂肪層に癒着しており



癒着部位には
小さな骨があることが判明!



子宮が
なんらかの理由で破れたとき



妊娠していたのでしょう・・・



ちょっと
痛々しい写真が続きます。



見たくない人は
スルッと飛ばしてください。




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破れた子宮が
癒着していた脂肪層ですが



よく見るとその脂肪が



子宮から飛び出た胎児を
吸収していました。




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硬くぶつぶつしたものは
胎児の骨です。




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丁寧に止血しながら



胎児を飲み込んだ脂肪を
取り出しました。



脂肪を触ると
たくさんの骨があることがわかり



ちゃんと供養するためにも



骨を拾い出して
頭数確認をしました。




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私の指の下にある丸い骨が
頭蓋骨



大腿骨や肩甲骨も探し出し



子宮から飛び出し
脂肪が吸収した胎児は



2匹だったことがわかりました。




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私たち医療チームが
三宅島に行くときは



竹芝桟橋から
夜10:30発フェリーで行きます。



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三宅島に朝5時に到着し
ノンストップで手術をして



時間短縮するために



帰りは
調布空港行きのセスナに乗ります。



今回は



今までになく
状態が悪い子ばかりで



さすがの私も疲れ果てました。



。。。。。。。。。。。。。。。



生まれたばかりの
赤ちゃん子猫7匹を



連れて帰ることは
最初から決まっており



プラス



私は



子宮が破裂して
脂肪層に胎児の骨があった子を



広島本部へ連れて帰り



腹腔内もカラッカラに
脱水していた子を



《親友K》が
栃木拠点に連れて帰り



腕をケガしていた子と
舌が黒く壊死していた子と



投薬すれば絶対に治る
好酸球肉芽腫の子と



臍ヘルニアで
大きく皮膚を切り取った子は



4月6日に
三宅島にゃんこの会のメンバーが



竹芝桟橋まで搬送し
そこからは



うみさんタクシーが
栃木拠点へ連れて帰る算段をつけました。



次回も



今回に負けず劣らず
状態の悪い子がそろうと思います。



こ〜ゆ〜子たちでも
差別も区別もなく



TNRをするのも
私の役目だと思っています。



さすがに荷は重く
疲れますけどね・・・





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三宅島にゃんこの会の
メンバーたちが



自らよく働き
底抜けに明るいのが



せめてもの救いですわ(笑)



お蔭で



20時には
広島本部に到着する感じです♪